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その他の動向1

「……。」

店長は暇だった。

なぜなら、店に客がいないから。

ゆかり達がいなくなって、客が急速に減った。

ちらほらとたまに客が来るものの、ゆかり達がいた時ほどには到らない。

「……ふむ。」

仕方ないので店長は新たな制服を作ることにした。

ゆかり達が帰ってきた時のために……。



その他の動向2

ウォォォォォー!!!

どうしようもなく不快な音。

心をざわめつかせる雄叫び。

力無き者達はただ震えることしか出来なかった。

殺戮につぐ殺戮。

怪物共は抑制から解き放たれ、その本質に身を委ねるようにして破壊の限りを尽くす。

人が無惨に殺され、何の感慨も無く物が破壊される。

村が踏み潰され、今日も一つ滅びた。

人々は恐怖した。

人々は祈った。

人々は救いを求めた。

しかし、今日も怪物共の蹂躙に命はもろくも消え去る……。



その他の動向3

ある森の広場。

木々の間から溢れでる光の下には、血が巻き散らされていた。

それと共に肉塊が一つ。

いや、人だったものが転がっていた。

腹をすかせた獣が肉にありつこうと近付く。

その時、それが蠢きだす。

ビデオの巻き戻しでも見ているかのようだった。

血がその肉に戻っていき、折れた骨が繋がり、傷が盛り上がっては皮膚を形成した。

突如、目を見開く。

獣は逃げようとして、あとずさるが男の伸ばした手に捕まる。

「クックックッ……」

不気味な笑い声。

手に力が込められ、獣はゴキッボキッ、と音を立てて血を含んだ泡をふいて動かなくなった。

指にはめた指輪が砕け散り、砂となって風に消える。

「カハッ!アハッ、アハハハハハハッ!!」

男が狂喜に満ちた笑いを森に響かせる。

一振りの刀を拾いあげて、森を歩きだす。

「葵、葵と言ったな!クハハッ!次は殺す!グチャグチャにして殺してやるよ!」

男は森を去った。

男の通った道は分かりやすく、森に棲むものの死体が道標だった・・・。



その他の動向4

零式のハッチが開いていた。

そこに座って、足をプラプラさせているのはエクスカリバーこと、聖。

「我が主はいつ帰還するんだ?」

つまらなそうな表情の聖だった。

『帰ってきますよ♪私はもう会えないと思ってましたけど、こうしてまた出会うことが出来ましたし♪』

コクピットから聞こえる愛ちゃんの声。

なにげに人外同士で仲が良かった。

「だが、愛ちゃんが仕えていた光騎は別の光騎であろう?」

『ん〜、でも光騎さんですから♪ちょっとばかり体格とか違いますけど♪』

「そうか。うむ、何か真理のようなものを感じるな。」

『えっへへ〜♪』

何かが通じ合う二人だった。



その他の動向5

『聖なるかな……』

司祭の祈りに唱和する信仰者達。

パイプオルガンが教会内を響かせる。

祈りを天に捧げ、聖なる歌が紡がれる。

その歌は何一つ乱れること無く、救世主へと捧げられた。

救世主は腕を失い、足を失い、命を失ってもなお、その顔に微笑みを浮かべていた。

魔王を倒した救世主。

今は氷の中に封じられている救世主。

人々は願った、世界の平和を。人々は願った救世主の復活を……。



その他の動向6

「…見付けました。」

虚ろな目つきをした少年が淡々と報告した。

「どうだったー?」

幼い顔立ちをしたツインテールの女の子。

黒いマントを翻し、少年に尋ねる。

「…氷漬けになっていました。魔法か何かの力が働いているようです。」

「ふーん。回収は無理かなー。ちょっと気に入ってたのになぁ。」

女の子はあからさまに不機嫌な顔をする。

少年は懐から小さな瓶を取り出した。

「…少量ですが回収出来ました。」

その報告に女の子はパッと花が咲いたような笑顔に変わる。

「なーんだ、ちゃんと持ってきてるじゃん♪オッケーオッケー♪」

それを受け取り、眺め回す。

中で液体がゆらめいた。

女の子は舌なめずりすると、妖しく微笑んだ。

「いいわ。これで少しは楽しくなりそう。」

少女の頭の中には、これから楽しくなるであろう計画が渦巻く。

早速、計画を実行に移そうと足が早くなる。

「さぁ、早くついてきなさい。忙しくなるわよ。」

少年はただ無言で付き従う。



その他の動向7

「なぁ、クジョウ。あいつら溢れかえってやがるな。」

岩の上からそれを眺めるダイル。

ただひたすらに広い草原。

見渡しても自分達より高いものが無い。

なんとも小気味良い気分になった九条はニヤリと笑った。

いや、自分達より高いものも中にはあった。

「怪物共、一体何をする気だ?」

大小様々なモンスター達が、隙間がほとんど無いほどひしめいている。

それらの歩みは地を揺るがす。

「クジョウ、どうするよ?どこを見ても怪物だらけだ。」

ダイルが大剣をかついだ。

「腐ってはいても俺は『勇者』だぜ?」

九条は凶悪な笑みを浮かべると、腰に差した二本の刀を抜き放つ。

ダイルも九条の言葉に凶悪な笑みを返した。

「皆殺しだ!」

万単位のモンスターの中へ駆け出す二人。

絶望的な戦いの中、二人は戦いの喜びで笑っていた……。



その他の動向8

派遣討伐神官団が何組も各地へ旅立つ。

現在、各地で怪物達が暴力の限りを尽くし、世界は混乱していた。

最近ようやく帰還したばかりのグレット、ユイリ達のグループも再び出発の準備をしている。

麻衣と出会い、あの森を探索し、氷漬けの救世主と共に帰還した。

グレット達のグループは半数に減ってしまったが、人々を救いたいという気持ちが擦り減ることはない。

「司祭殿達にもぜひ救済の活動を行なってもらいたいものだ。」

グレットは少しイラついたような声で呟く。

「そうですね。氷の救世主に祈るばかりの毎日。私達が祈ることを否定するのは矛盾していますが……。」

「時と場合によるさ。今は一人でも多くを救わなければならないんだ。」

グレットの言葉にユイリが頷いた。

二人は荷造りを終えると、次の日の夜が明けたばかりの頃に、人々を救う旅に出た……。



その他の動向9

「人が増えたのぅ。」

エクスカリバーこと、聖が眼下を見渡して呟いた。

聖は零式の手にチョコンと座って、空中都市トリオンへと移住してきた人々の群れを見ていた。

「地上はそれほどまでに混乱しているということか……。」

『大丈夫です!光騎さん達が帰ってくれば、あっという間になんとかしてくれますよ♪』

「わ、我とてそれはわかっとる!しかし、現状はだな……」

『心配ご無用!問題ないない♪』

根拠は無い。

しかし、どこまでも明るい声になんとなく何とかなる気がした聖だった。

「……とりあえず、我が主が帰るまでの間は我らがここを死守するのだ!」

『了解!』

元気の良い二人の声がトリオンの空に響いたのだった……。



その他の動向10

いくつかの蝋燭の光だけが光源の洞窟内部。

洞窟特有の湿った空気は無く、代わりに息をすればいくらでも魔力を取り込むことが出来た。

洞窟最深部であるそこは洞窟内で一番の広さをもった場所である。

その中心に複雑な魔法陣が組まれ、その上で瞑想する男がいた。

髪は少し長く体は細身。

かといって貧弱なイメージは無く引き締まった体格である。

軽い法衣のような服を纏い、禅を組むようにして目を閉じていた。

大気に満ちる魔力を体中で感じとりながら力を蓄える。

足音がする。

石と土を踏みしめ、まるで散歩をしているかのような気軽さで瞑想する男の前へ別の男が現れた。

その男の瞳は澱んでいた。

その瞳は澱み過ぎたがゆえの純粋さを持ち、あらゆる希望をぶち壊す絶望の輝きを放つ。

「……そろそろか?」

問掛ける男。

その言葉に瞑想する男はゆっくりと目を開いた。

「……あぁ、魔力は満ちた。再召喚までまもなくだ。」

その言葉に男は満足そうに嘲笑った。

「……クックックッ、存分に働いてもらおうか。もうすぐだ、もうすぐ望みが叶う!」

負の感情を巻き散らしながら高らかに嘲笑った。

「……。」

男はそれを見ながら再び目を閉じ、瞑想に戻る。

世界の扉はまもなく開かれようとしていた。



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