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ここは世界の何処か。
今、三人の人影がそこにあった。
ゆらめくロウソクの光に照らされて、三人が厳かに言葉を交わす。
「……あいつはどうなった?」
騎士のような格好をした男が法衣を纏った女に問掛ける。
女は瞳を閉じたまま男の方へ振り向くと口を開いた。
「残念ながら手の施しようが無かったわ。私には関係の無いことだけど。」
手を口にあててクスクスと笑う。
大人びた印象だが、そんな仕草で幼い無邪気な雰囲気を醸しだす。
「ならばしばらく時間がかかるな……。」
男は考えごとをするように机に肘をついてを指を組む。
そしてこの部屋のもう一人の男に声をかける。
「例の件はどうなっている?」
青い目をした青年といったほうがよい外見の男が暗がりから一歩でる。
「順調だね。『インフェルノ』『クロノス』『テンペスト』『ゴッズレイジ』。あともう少しさ。」
ニコッと笑う青年。
男は満足そうに頷く。
男は椅子から立ち上がると、二人を見回してから厳かに語り始めた。
「我らの使命は今の平和を維持すること。それは我らの命を賭けてやり遂げなければならない。それを阻むものが例え懐かしいものだとしてもだ。」
二人は頷いた。
「きっと荒れますね」
笑顔を貼りつかせたまま青年は呟くように言った。
「……あぁ、そうだろうな……。」
憂いを帯びた表情で、スッと目を閉じると、男は思考の海に埋没した……。
お気軽に叩いてやってください、喜びます(笑)
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