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光騎達が火竜を倒した後、トリオンの人々は光騎達を賞賛した。

口々に誉め称え、零式と共に帰還した光騎をたくさんの拍手と歓声が迎えた。

「うわぁー、なんだか凄いことになってるなぁ……。」

ハッチを開けて見下ろす。

「英雄なんだから仕方ないんじゃない?」

美綺も光騎のマネをして下を見た。

「とりあえず、降りよう。」

額から血を流してよろめく朔夜。

「うわっ!朔夜さん、大丈夫ですか!?」

朔夜を支える光騎。美綺は反対側を支えた。

『光騎さーん、手に乗って下さ〜い。私が動かしちゃいまーす♪』

スティックがククッと動く。

零式の手が動いてハッチのすぐそばに来た。

「ありがと、愛ちゃん!」

『いえいえ〜。』

美綺とタイミングを合わせて手に乗る。

手がゆっくり動いて地面に近付いた。

奏歌と眞彩と貴人が出迎える。

「おかえり!」

「わぁ〜、お兄ちゃん〜♪」

「よくやった!」

それぞれの言葉で光騎達を出迎えた。

光騎は笑顔を浮かべてただいま、と言った。

その後、奏歌の癒しの奇跡で朔夜の傷を塞いだ。

そして、トリオンの人々から祝いの宴を開こうという話題が上る。

半ば無理矢理というか勢いというか、出席しないわけにもいかないこの国を救った英雄である光騎達。

目一杯のおめかしをされて、その日の夜、トリオンの城の舞踏会に出席していた。

「展開早いって!」

タキシードの貴人。スラッとした身長のため似合っていた。

「それだけ嬉しかったということだよ。トリオンの人々は。」

この日ばかりはいつもの白衣ではなく、きらびやかなドレスを纏った朔夜。

髪も丁寧にまとめられて雰囲気が違った。

「それにしても、テンションが高いというかなんというか……。」

露出多めのドレスを纏った奏歌。

スタイルの良さが強調されたドレスである。

「眞彩はとっても楽しいから、いいと思うよ〜♪」

ところどころにリボンをあしらった、可愛い感じのドレス。

まだ幼さの残る眞彩によく似合っている。

「そうそう。こういうお祭りは民衆の一体感を維持するためには大事なんだから。まぁ、あたし達は単純に楽しむけどね♪」

薄いピンクのドレス。いわゆるモデル体型の美綺にとても映えるドレスだ。

「ねぇ、挨拶とかしなくていいのかな?」

タキシードの光騎。童顔のため、若干微妙な雰囲気。七五三?

なんとなく自然に美綺が腕を組んでいたり。

「……付き合いの長さイコール、二人の距離の短さか。」

朔夜が呟く。奏歌と眞彩が悔しそうにハンカチを噛む。

「確かに美綺さんが一番光騎と付き合いが長いからな。ベタな幼馴染み。」

貴人はそれだけ言うと去っていく。

舞踏会に来ている女の子に声をかけようという魂胆である。

「むしろ、向こうから挨拶しに来るんじゃない?光騎は英雄なんだし。」

給仕から飲み物を受け取り、光騎に渡しながら美綺は言った。

「ありがと。でも皆の力を合わせて倒したんだから、僕だけ英雄と呼ばれるのはちょっと……。」

言葉を濁す光騎。赤い飲み物を口に含む。

「……ワイン?」

「ぽいね。」

「ダメでしょ。未成年だし。」

「こっちの世界では大丈夫なんじゃない?ね、朔夜ちゃん?」

「うむ、問題無し。」

すでに2杯目の朔夜。おいしそうに飲んでいた。

「ね?」

「……まぁ、飲みすぎなければいいけど。」

そんな会話をしている中、1段高い場所に豪華な衣装を着込んだ、いかにも王様っぽいような人が付き人と現れた。

コホンと一つ咳払い。

それで辺りの話し声が消える。

静かになった会場を見渡し、王様っぽい人は口を開いた。

「諸君、今宵は楽しんでいるだろうか?今日は我々にとって良き日だ。我々、トリオンに住む者にとって因縁の敵の一つであった火竜が英雄の手によって退治された!」

その言葉に会場が盛り上がる。

「そこで我々は英雄に『ドラゴンスレイヤー』の称号を送ろうと思う。英雄よ、受け取ってくれるかな?」

一斉に光騎へと視線が集まる。それに怯む光騎。

「行ってきなよ、光ちゃん♪」

美綺が光騎の背中を押す。

「み、美綺姉ぇ…。」

それでも光騎はまだ戸惑っていて、美綺に助けを求める視線を向ける。

(う〜ん、光ちゃんは可愛いなぁ♪でも、ダメダメ……。)

そんなことを思いながらも光騎のために、心を鬼にする美綺。

……それでも到底、鬼には届かないのだが。

「ほらほら、皆が待ってるよ。期待に答えてあげて。」

光騎から離れて後押しする美綺。

不安そうな光騎に美綺は笑顔で手を振る。

奏歌は頷き、眞彩はよくわからないけど指をVにする。

貴人は親指を立てて、朔夜はグラスを少しだけ掲げた。

「……うん、行ってくるよ!」

光騎は壇上に上がる。

王様っぽい人が待ち構えていた。

壇上から視線を下にやると、たくさんの着飾った人々が注目している。

「よくぞ参られた英雄よ!」

王様っぽい人が、満面の笑みで光騎を出迎える。

握手と共に肩を抱く。

「英雄よ、名前は?」

「光騎です。」

「コウキとな?」

「えーと、僕達のいた世界の文字で、光と、騎士の文字で光騎と読みます。」

このような説明で伝わるのかわからないが、光騎は言うだけ言ってみた。

そうしたら王様っぽい人は何か腑に落ちたとでも言うように目を輝かせた。

「光の騎士!そうか、それはまさしく『ドラゴンスレイヤー』にふさわしい!」

おぉぉぉー!、と会場が盛り上がり、拍手が起こる。

王様っぽい人は感涙という表現がぴったりくる状態であった。

この異様な盛り上がりに光騎は引いていた。

ぶっちゃけ早く帰りたかった。

「光の騎士よ!この『竜殺しの勲章』とささやかながらのお礼にこれも授けよう!」

勲章と細長い包みを渡される。

(……え?何これ?)

剣のような長さ。

しかし、掴んだ感じは柔らかくて、中身の想像がつかなかった。

「光の騎士よ!今宵はぜひとも英気を養い、楽しんでいってくれたまえ!」

どうやら光の騎士というフレーズが気に入ったらしい。

とりあえず、この王様っぽい人の演説で会場は盛り上がった。

というか、ほとんどこの人がしゃべっていた。

光騎は礼をして壇上を下りた。

会場は拍手で光騎を見送り、なごやかなムードでダンスタイムが始まった……。



お気軽に叩いてやってください、喜びます(笑)


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