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きっとそれは絶望的な戦い。

勝てる見込みが無く、希望は墜ちた。

それでも、なぜまだ戦うのか?

『往生際の悪い。まだ諦めないのか?』

時間が経てば経つほど絶望が濃くなってゆく状況。

「諦めない!まだ諦めたくない!」

美綺は叫ぶ。

涙を流しながら。

微かに残る希望を信じて。

「光ちゃん!帰ってきて!」

悲痛なる叫びは願いとなり、聞き届けられることとなる。

「泣かないで美綺姉!僕はここにいるよ!」

空気を斬り裂くような勢いで氷の柱が現れ、光騎、九条、ダイル、麻衣が飛び出す。

「光ちゃん!?」

美綺を始め、奏歌、ソフィア、眞彩が目をみはる。

一瞬にして絶望が消え去り、心に灯る希望の炎。

「うおぉぉぉぉぉ!」

光騎は右手に結界破りの剣を具現化し左手には神牙偽刀を構え、飛び出した勢いのまま魔王へと斬りかかる。

『しぶとい奴だ!』

憤怒の表情。

純粋なる闇にとって、希望こそ汚らわしい存在。

どうしようもなく、うっとうしいモノ。

力を込めた一撃を見舞う魔王。

「うわっ!?」

受け切れずに吹っ飛ばされる光騎。

結界破りの剣が弾かれて宙を舞った。

光騎と同時に刀夜の盾、不可視の力場を足場にして空中を駆け出した麻衣は、宙を舞う結界破りの剣を受け止める。

「……武器化の指輪・発動。」

結界破りの剣が光の粒子へと分解され、矢の形へと再構成させた。

弓を構え矢をつがえると、放つタイミングを計る麻衣。

魔王は光騎へ追い撃ちをかけるべく次の一撃を振り下ろそうとしたが、九条とダイルが割って入った。

「ちょいとシャクだが麻衣たんの想い人だ。簡単に殺らせはしないぜ!」

「そうゆうこと!」

流れるように二刀を扱う九条と、豪快に大剣を振り回すダイル。

一見、合わないように見えるコンビだが、絶妙な連携であった。

『小賢しい!!!』

怒りと共に吐き出すのは、闇と魔力を暴発させたような力任せの衝撃。

「ちっ!」

「うわっ、と!」

下手に抵抗せず、衝撃の向かう方向へと自ら飛んで回避する二人。

魔王が一瞬の硬直をしているところへ、空中で弓を構えていた麻衣が矢を放った。

『ぬぅっ!?』

避け切れぬと判断した魔王は、障壁に任せようと判断した。

しかし、障壁は紙クズにも劣る脆さで砕け散り、矢が右肩に突き刺さった。

『なんだとっ!?』

驚愕の表情を浮かべて矢の飛来した方向、空中にいる麻衣の方を見る魔王。

麻衣は収納の小手から氷結石を取り出した。

「武器化。」

氷結の矢を放つ。

飛来する矢をフワリとジャンプして避けたつもりの魔王だが、

足元に着弾した矢は氷の華を咲かせて、魔王の足へと絡みついて動きを奪った。

『クッ!?』

黒の刃を飛ばす魔王だが、麻衣は次のポジションに移動して嵐撃石を取り出していた。

「武器化。」

嵐撃の矢を放つ。

身動き出来ない魔王の左腕に着弾し、超小規模の嵐が左腕を分断する。

『調子に乗るなよ!』

闇が左腕を絡め取って繋げ、噴き出した闇が氷を吹き飛ばす。

しかし、麻衣は次の矢をつがえて放つ。

爆発の矢。

爆発石を武器化した矢が魔王の足元に着弾。

爆発に呑まれる魔王。

爆発に巻き込まれまいと、九条とダイルが光騎を引きずって退避していた。

「……麻衣ちゃんってちょっと過激?」

立ち上がった光騎が小さく呟く。

「……やるときゃやる感じだな……。」

「……怒らせたらダメな人種だぜ……。」

何かあったのかと思うような感想を洩らす二人。

『オオオォォォォ!』

闇が螺旋を描き、竜巻のようになって爆風を振り払った。

胸の獣が口を開き、黒と赤の炎を生み出す。

『喰らえ!黒炎弾!』

暗黒の黒炎と赤々とした炎の複合攻撃。

それが光騎達三人のところへと迫る。

「炎無効化の盾っ!」

赤い炎がかき消える。

しかし、黒い炎は勢いを衰えることなく襲いかかろうとした。

「くっ!」

三人がそれぞれ防御姿勢に入った瞬間、間に割り込む影があった。

黒い炎の着弾。

爆風が起こり、三人の姿が見えなくなる。

『ふっ。』

余裕の笑みを浮かべる魔王だが、すぐさま爆風を斬り裂いて現れる人影が。

盾を構えた麻衣。

その後ろにかばわれた三人はもちろん無傷であった。

『聖属性の盾か!?』

そんなものを持っているとは思わなかった魔王はただ驚くばかり。

そして、麻衣は腰を捻り、その盾をフリスビーを投げるような形で魔王へと投げつけた。

シュルシュルと回転しながら魔王へと迫る。

『ふん!盾を投げつけるなど……。』

余裕を持って盾を回避する魔王。

「盾化・解除。」

盾が光の粒子へと分解し、本来の槍の姿へと再構成される。

聖槍グングニル。

それは狙った獲物を逃さない聖なる槍。

魔王の方向へと直角に転換。

空気を裂いて突き進み魔王の脇腹へと容赦無く刺さった。

『グアッ!?』

さらに追い撃ちをかけるため武器化の指輪を発動。

不可視の力場、刀夜の盾が剣へと再構成されると、数十本の不可視の剣を展開。

その全てが魔王へと降り注ぎ、避けることも出来ず串刺しとなる。

麻衣の連続攻撃のことごとくを受ける魔王。

そこに九条が居合い斬りの構え。

呼吸を整え、集中。

カッと目を見開いた瞬間、鞘を走る魔刀。

「居合い斬り・改!」

普通の居合い斬りより遥かに射程が長く広範囲の射角。

肉眼では捉えることがほとんど不可能な斬撃が迫る。

為す術無く両断される魔王の胴体。

『カハッ!?』

自動で胴体を繋ぎにかかる闇の触手。

「うらあぁぁぁぁ!」

ダイルの恐れを知らない踏み込み。

最上段に振り上げられた大剣を、力一杯に振り降ろした。

頭上から股まで一気に両断。

横と縦に両断された魔王。

目の前のダイルをギロリと睨みつけ、闇の衝撃破を叩きつけた。

「ぬわっ!?」

とっさに避けることが出来ずに吹き飛ばされるダイル。

「ちっ!もう一発行くか!?」

再び居合い斬りの体勢へ。

「九条さん!ダブルで行きましょう!」

麻衣が九条の隣に並んだ。

「へ?麻衣たん出来んの?」

「門前の小僧なんとやらですよ。」

コキュートスを構えて武器化の指輪を発動させる。

光の粒子へと分解されて、刀の形へと再構成した。

コキュートスの能力で氷の鞘を創り出す。

堂に入った居合い斬りの構えを見せる麻衣。

二人は呼吸を整え、集中。

集中が極限に達した時、鞘を走る二人の刃!

『ダブル・居合い斬り・改!』

九条の斬撃が右肩から左腰にかけて分断。

麻衣の斬撃が左肩から右腰にかけて分断。

Xの形に斬られた魔王は四つに分断された。

『ぬあぁぁぁぁ!?』

分断された傷口、串刺しの体から闇が溢れ出ては、無残してゆく。

「オイシイところをもらっていこうか。」

輝が魔王の後方に立っていた。

その手にあるは剣が丘から取り出した一本の剣。

上段に構え、ありったけの精神力を注ぎ込んだ。

精神力が光へと変換される。

暴れ出さんばかりに刀身から光が溢れ出る。

「光騎さん、退避しましょう!」

「う、うん!なんかやばそうだ。」

射線軸上から光騎達がいなくなるのを認めると、

「消滅しろ!刀夜の剣・光の刃ぁーっ!!」

勢い良く剣が振り下ろされた。

燦然と輝く光が解き放たれる。

目を覆うような光の奔流が四つに分かれた魔王を呑み込んでゆく。

『がああぁぁぁあああぁぁぁぁーっ!!?』

身体が焼かれる痛み。

滅びゆく恐怖。

光に満たされた世界に闇の居場所は無い。

遥か彼方まで突き抜けていった光の線は、空を見上げた人々にとって希望の光に見えたという……。



あとがきっぽいもの。
作者「麻衣たん大活躍でしたねー。」
聖「何人かのキャラが放ったらかしだったがの。」
作者「まぁ、それだけスピードのある戦いだったというわけで。」
聖「確かに、他は消耗しておるしな。」
作者「さーて、続きを書くぞー!」
聖「うむ。」
      おわり



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