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「アレは…核か!?」

プラントに向かう大量のミサイル。

拡大して確認すると核のマークが。

「一発たりとも通しはしない!」

澄み渡る意識、全てがクリアに感じられる。

通信を繋げる。

「バルトフェルドさん撃ちもらしたモノをお願いします!」

『あぁまかせておけ。ザク、グフ、ドム出撃だ。プラントに向かう核を迎撃するんだ!』

プラントを守るように配備されるザク達。

そしてキラはフリーダムと共に戦場へ。

ただ一人で立ち向かう。

「プラントをやらせはしない!」

フリーダムから展開されるのは30基のドラグーン。

手のビームライフル2丁。

腰部のレールガン。

胸の位相エネルギー砲のそれぞれが核ミサイルを貫く。

何度も煌めく光はフリーダムから発せられるものと、核の破壊される光と誘爆による光。

戦場に残ったのは、核を撃ち尽した連合の戦艦と全ての核ミサイルを撃ち墜としたフリーダムだけだった。

「なんなんだ、あのモビルスーツは!?」

現ブルーコスモス盟主は月基地で戦場の有り様を見て悪態をつく。

「たった一機で全ての核ミサイルを…。」

隣に立っている将官がつぶやく。

「おのれ、コーディネイターめ…。宇宙の化け物が…。」

憤怒の形相を浮かべる盟主。

「どうしますか?」

「…ジュノサイドを出せ。」

「アレを出すのですか?」

「あぁ、その名の通りにやってもらおうじゃないか、コーディネイター共の殺戮を!!」

戦場に佇むキラ。

いつまでも終らない戦い。

人々が何の憎しみも無く、差別の無い、平和な世界は来るのだろうか?

何度も何度も考えてきたことを、また考える。

答えの出ない、問い。

「…ラクス、君の歌がまた聴きたいな…。」

それが偽りだとしてもラクスの歌を聴いていればそこに平和という安らぎを感じられた。

今はもう叶わぬ夢…。

その時、フリーダムは新たな機影を捉えた。

「…あれはデストロイに似ている?」

かつて見た、破壊を巻き散らす破壊の権化であった機体。

あれよりもっと強大で凶々しかった。

「…7、8……10体か…。」

突然感じる殺気。

膨れ上がる憎悪。

それらがプラントへ放たれる。

ジュノサイドの胸から放たれた高出力のビームが、プラントへ向けられる。

「クッ、MSがあれだけの出力を!?」

キラにはどうしようも無かった、しかしプラントは為す術も無く撃たれるかに思えたが、突如光に包まれる。

プラント全てを包み込むほど巨大なビームシールドだった。

『間一髪だったな。』

「えぇ、あれには驚きました、バルトフェルドさん。」

『あぁ、シールドを張るのにも時間制限がある。早々に終らせなければな。』

「仕方ないですね。全機展開させて下さい」

『了解』

ザフト軍のMSが戦場を駆ける。

今、かつてない戦いが幕を開けようとしていた…。

「コーディネイター共め、MSを展開させ始めたか。よし、こちらも出せ。ジュノサイドの露払いをさせろ!」

盟主の指示を受けて、将官が軍に命令を伝える。

「ウィンダム、エールダガー、ランチャーダガー、ソードダガー、出撃せよ!」

かなりの数のウィンダム、フルスペックダガーが戦艦から吐き出される。

まるで、巣からでてくる蟻のようだった。

そして、戦いは始まった。

ザクの高出力ビーム砲がウィンダムを貫き、かわりにランチャーダガーのアグニがグフを貫く。

エールダガーのビームライフルがグフのコックピットを捉えると、ドムのバズーカがソードダガーを狙う。

「実弾が効かない!?こいつらPS装甲か!」

フルスペックダガーは全ての機体にPS装甲を備えており、ストライカーパックを換装することが出来る。

ドムはビームに切り替えてソードダガーを撃つ。

ソードダガーの対艦刀と相討ちになった。

戦場は数の上で有利な連合と、一体の能力が高いザフトの総力戦となった。

「この機体、ビームが効きにくい!?」

キラはフリーダムを駆りジュノサイドに立ち向かうが、ジュノサイド装甲はビームコーディングがしてあり、暁ほどではないにしろビームを弾かれる。

そしてもちろんPS装甲もある。

防御面に関してほぼ最高であった。

「このドラグーンでは不利か…。」

ドラグーン自体は多対一を想定したもので、攻撃力はビームライフルと変わらない。

数はあっても装甲は貫けない。

「バルトフェルドさん一旦帰投します。『ランス』の用意をお願いします。」

『あぁ、わかった。』

プラントへ飛び立つフリーダム。

戦場ではさらなる悲劇があった。

「ディアッカ!あのデカイやつ、なんとかならんのか!?」

「おいおい、無茶言うなよイザーク。議長でもダメージを与えられなかったんだ。今は足止めに徹しようぜ?」

それぞれのパーソナルカラーに塗られた機体を駆りながら戦う二人は、ジュノサイドを前に攻めあぐねる。

その時、ジュノサイドからいくつものミサイルが放たれた。

一機のザクがミサイルに斬りかかろうとする。

イザークは今さらミサイルに打撃力があるとは思えなかった。

何か違和感を感じた。

「接近するな!そのミサイルは狙撃しろ!」

しかし間に合わなかった。

斬りつけるザク。

膨れ上がる光は、核の暴力的な熱を持った閃光。

「核ミサイルが通常弾頭扱いかよ!」

クールが信条のディアッカも驚きを隠せなかった。

「おい、ディアッカ!プラントには一発たりとも通すなよ!」

「わかってるって。核に高出力ビームじゃ、さすがにシールドがヤバイしな。」

二人は味方を援護しつつ、ジュノサイドの足止めに徹しったのだった。

お気軽に叩いてやってください、喜びます(笑)

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